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2025

こどもファッションプロジェクト ムービー制作 〜プロの技術が集結!役割に分かれてひとつの映像作品を撮ろう〜

ファッション

2025/12/19

こどもファッションプロジェクト ファッションムービー制作

〜プロの技術が集結! 役割に分かれてひとつの映像作品を撮ろう〜

実施概要
「イベントプロデューサー(演出・進行)」「スチールカメラ」「動画撮影・編集」「スタイリスト」「ヘアメイク」「モデル/パフォーマー」の6つのコースに分かれて、ブランドの世界観を映像で表現する《ファッションムービー制作》。9月から各コースでワークショップを重ねてきましたが、ついにこれまでの成果を形にするファッションムービー撮影の本番の日を迎えました。それぞれが自分の役割に真剣に取り組み、みんなでひとつの映像作品を作り上げた当日の様子をレポートします。

■取材日
11月24日(月・振休) ムービー撮影本番
■取材場所
STUDIO EASE MEGURO
プロの技術でいつもと違う姿に大変身!

ムービー撮影本番の日は、気持ちのいい晴天に恵まれました。ファッション業界のプロも使用する撮影スタジオ「STUDIO EASE MEGURO」に朝早くから集まった子供たちは、それぞれのコースに分かれて、講師の指導のもと撮影の準備に取り掛かります。

イベントプロデューサー(演出・進行)、スチールカメラ、動画撮影・編集コースの参加者たちが、撮影に使う機材のセッティングを行っている頃、スタジオ3階のヘアメイクルームでは、モデル/パフォーマーコースに参加する子供たちの準備が一斉に行なわれていました。机の上には、鏡やメイク道具、ブラシやスタイリング剤などがぎっしりと並び、ヘアメイクコースの子供たちが、メイクアップアーティストである講師の鈴木節子さんと原田忠さんをサポートする形で、メイクとヘアセットを行なっていきます。「みんな物怖じせず積極的に動いてくれるので、心強いですね」と話す鈴木さんの言葉通り、コットンやパウダーを手渡したり、大きなウィッグを髪にセットするのを補助したりと、みんな真剣な眼差しで手際よくサポートしています。「三つ編みや編み込みも、ひとりで出来るという子にはやってもらいました」と、モデルの髪を結う子供を原田さんが見守ります。

ヘアメイクが終わると、今度はスタイリストコースの子供たちの出番です。本番の1週間ほど前、撮影で使う洋服を、モデルの身長などに合わせて調整したため、靴やアクセサリーなどの小物も含めて、スムーズに着付けが行なわれます。「タイツの模様がまっすぐになるように整えよう」など、モデルの正面に立ち、洋服の見え方を何度もチェック。講師であるスタイリストの藤崎コウイチさんも、「今日は安心して、子供たちに全部任せているんです」と話していました。

学んできたことを、それぞれの持ち場で発揮しよう

ヘアメイクとスタイリングが終わると、スタジオ屋内での撮影が始まりました。最初に撮るのは、ムービーのオープニングシーン。

《ファッションムービー制作》全体の記録を残すため、この日までにメイキング映像も撮影してきた動画撮影・編集コースの子供たち。モデル/パフォーマーコースのウォーキングレッスンなど、各ワークショップにも参加し、何度も機材を扱ってきただけあって、「スタート!」という元気な合図とカメラを回す動作には余裕が感じられます。床に座り、モデルの動きに合わせてシャッターを切るのは、スチールカメラコースの子供たちです。途中、講師である写真家のZIGENさんから「全員同じアングルにならないように、なるべく撮る場所は散らばるようにね」というアドバイスがありました。

屋内の別のスタジオに場所を変えて、引き続き撮影が行われます。「自分の立ち位置を意識して、他の人を隠したりしないようにね」と、モデルの子供たちにアドバイスをする、講師の小篠ゆまさん。カメラが回ると、子供たちは白いバルーンを宙に投げたり、ドレスのフリルが綺麗に広がるように踊ったりと、前日のリハーサルで考えた振付で、着ている洋服の美しさを表現しました。

自分らしさを表現するランウェイに、撮影現場は大盛り上がり!

お昼が近くなってきた頃、海外の街並みを再現した屋外セットでは、モデルで講師の清水沙也佳さんと松川エミリアさんが、モデル/パフォーマーコースの子供たちのウォーキングチェックを行っていました。事前のレッスンで「不安や迷いがあると目の動きに出ちゃうよ」と教わっていた子供たち。この日はみんな自信に満ちた表情をしていました。

その後、当日参加した子供たち全員が一堂に集まり、ついにランウェイ撮影の準備が始まります。カメラの前でひとりずつウォーキングとポージングを行いますが、「ポージングをする時は、地面に貼ってあるバミリ(印)のところで止まってね」と、イベントプロデューサーで講師の半田誠さんが、導線について細かく説明をします。動画撮影・編集コースの子供たちも、「電源にコードを繋いできます」「三脚の高さ、バミリしました」と連携を取り合い、あっという間にセッティング完了。小篠ゆまさんがポータブルスピーカーで音楽をかけると、いよいよ撮影がスタート!

ランウェイでは、通常のウォーキングと、オリジナルのパフォーマンスを取り入れたものと二種類を撮影します。この時の動きは、子供たち自身が考えたもので、バレエのような動きを披露する子、サッカーのような動きをする子など、それぞれの個性がのびのびと表現されていました。
ポージングをとる場所を通り過ぎてしまったり、太陽の高さに合わせて撮影場所をずらしたりと、初めての挑戦に戸惑いや工夫を重ねながら、現場には笑顔の絶えない楽しい空気が満ちていました。動画撮影・編集コースの講師でディレクターの桑野徹さんが「オーディエンスも盛り上げてくださいね」と声をかけると、撮影を見守っていたスタッフや大人たちも、パフォーマンスに合わせて大きな拍手!ハウススタジオ3階のバルコニーからは、ヘアメイクやスタイリストコースの子供たちも顔を出し「かっこいいー!」とエールを送ります。

クランクアップに向けて高まる現場の一体感

続いて、モデル全員が総出演する、フィナーレの撮影です。屋外セット全体を広く使い、大通りをカメラに向かってウォーキングするモデルたちに別のモデルグループも次々に加わり、最後に全員が並んでポージングを決めるという、ファッションムービーの大きな見せ場となります。
セット内のどこで待機し、どのタイミングで合流するのか、モデル全員の動きについてリハーサルが行われます。講師の半田誠さん、小篠ゆまさんと共に中心となって打ち合わせをしているのは、イベントプロデューサー(演出・進行)コースの子供たち。この日一日、インカム(無線機)を使って全コースの動きを把握し、「前半グループのモデル、スタンバイできました!」「ここからしばらく撮影だから、みんなトイレに行っておいてね」など声をかけながら、進行表通りに撮影ができるよう、走り回っていました。
入念なリハーサルの甲斐あって、フィナーレはすぐに撮影完了!全員並んでのポージングは、「記念撮影みたいにならないように、みんな目一杯かっこつけよう!」という小篠ゆまさんの声かけもあり、プロのモデルのようにかっこよく決まりました。

陽も傾き、屋外セットに西日が差し込み始めた頃、最後の撮影が行われました。お菓子や紅茶を使ってティーパーティー風にしたり、マラカスを使って踊ったりと、さまざまな演出とパフォーマンスで、洋服の世界観を表現していきます。
「撮影側も楽しんでいた方が、モデルの子たちもリラックスして動けると思う」と話していたのは、動画撮影・編集コースの子供たち。ラストカットが近づくと、子供も大人も全員がカメラの後ろに集まり、みんなで声援を送ってさらに盛り上げます。カメラマンの子の「はい、カット!OKですー!」という大きな声が響き渡り、全ての撮影が終了。朝から集中して撮影に臨んでいた全コースの子供たちに、ほっとしたような笑顔が広がり、1日中現場で見守られていたコシノヒロコさんも「みんな、お疲れさまでした」と声をかけられました。

全員が積極的になることで成し遂げたムービー撮影

ファッション業界のプロが使う本物のスタジオや機材を前に、最初は緊張気味だった子供たち。自分の役割を責任を持って果たしていくことで、表情には自信がみなぎり、笑顔が増えていきました。朝から夕方まで、長時間に及ぶ撮影でしたが、「撮影を成功させたい」「洋服やモデルの表情を美しく見せたい」という同じ目標を持つことが子供たちの結束力を高め、真剣に取り組む姿がお互いのモチベーションを高めているように見えました。
「12月21日の成果発表会で、みんなと再会できることを楽しみにしています!」という小篠ゆまさんからの最後の挨拶を、達成感に溢れた表情で聞いていた子供たち。次回、完成したファッションムービーを見た時にみんなの顔がどのように輝くのか、今から楽しみです。
(取材・執筆:安達友絵)

ネククリの裏側

ヘアメイクで個性や魅力を引き出し、人を笑顔にする

「プロを目指すためには、まずは技術よりも、日頃からアイデアを磨くこと。ほかには今日みたいなランウェイを見た時も、“どうしてこの洋服にこのメイクを合わせたんだろう”“私ならこうしてみたい”と、自分なりに考えてみるといいよ」と話すのはヘアメイクアップアーティストの鈴木節子さん。「その人の魅力をどうやったら引き出すことができるのか、洋服やモデルの個性に寄り添う視点を持つことが大事」とアドバイスしていたのは、同じくヘアメイクアップアーティストの原田忠さん。ヘアメイクの力で魅力を輝かせ、笑顔にすることの喜びを、この日子供たちも実感しているようでした。

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