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講師からのメッセージ

ヲザキ 浩実

知らなかった自分に出会える、
芸術の扉の向こう側

オープンキャンパス

玉川大学 芸術学部教授

ヲザキ 浩実

UCLA大学院演劇・映画・テレビ学専攻演劇コースへ派遣留学した後、日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了。あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)チーフ・プロデューサー、久留米シティプラザ副館長/エグゼクティブ・プロデューサー、東京芸術祭アソシエイトディレクター(アーツカウンシル東京)を経て、現職

―「キッズユースオープンキャンパス 玉川大学」では、どんな体験ができますか

演劇・音楽・美術の3つの分野に分かれて、広くて自然豊かなキャンパスを使った本格的な創作体験ができます。演劇では英語を使ってヨーロッパの演技メソッドに触れるパフォーマンス体験や、ダンス・照明・美術の体験、音楽ではソーラン節を和楽器でみんなで表現する体験、美術では自然の色・かたち・手ざわりを感じる工作などが予定されています。

どのプログラムもただ「見て終わる」のではなく、自分の身体や手を使って表現することを大切にしています。ふだん学校では体験できないような内容に、大学の先生やスタッフと一緒に取り組める貴重な機会です。今回の体験を通して、新しい自分に気づいたり、知らなかった世界に出会ったりしてもらえたら、うれしいです。

―参加者に伝えたいこと、感じ取って欲しいことはありますか

まずは、うまくやろうとせずに思いきってやってみてください。失敗してもいいし、間違っても大丈夫です。そして、「ちょっと面白かった」「意外と好きかもしれない」と感じたら、その気持ちをそのままにしないことが大切です。あとで調べてみるとか、誰かに話してみるとか、少しでも行動につなげてみてください。そうすることで、自分でも気づいていなかった得意なことや、興味のある分野が見えてくるかもしれません。

芸術ってなんだろう?と考える時、私は授業で「芸術は人間が人間らしく生きるために必要なもの」と伝えています。芸術は特別な人のためのものではありません。誰にでも触れる権利があり、それによって心が豊かになったり、自分と向き合えたりするものだと思っています。このプログラムが、自分の中にある「まだ知らない部分」に気づくきっかけになるといいなと思います。

―アートマネジメントや舞台芸術の企画制作に関わるようになったきっかけについて教えてください

親戚が劇団をやっていて、小さい頃からその稽古場が私の遊び場でした。小道具を運んだり、パンフレットを配ったりしながら、自然と演劇にふれるようになったんです。大学では周囲のすすめもあって心理学を専攻しましたが、大学院であらためて演劇を学び直すことに。アメリカへの留学も経験しました。

卒業後は、俳優として舞台に立つこともありましたが、次第に制作やプロデュースの仕事に強く興味を持つようになっていきました。公立劇場では、地域や社会の中で起きている課題(障がいのある人や高齢者、子供たちが抱える困りごとなど)にも向き合ってきました。今はこれまでの経験をもとに、学生たちと一緒に「芸術と社会の関係」について考える時間を大切にしています。

―保護者の方にメッセージをお願いします

まず最初に、お子さんをこのプログラムに参加させてくださること、子供たちのために芸術への扉を開いてくださることに、心から感謝申し上げます。

また、ぜひお願いしたいことがあります。帰宅後に「何をやったの?」「どんなことが印象に残った?」と尋ねて、その言葉に耳を傾けてみてください。子供たちは自分が感じたことを誰かに話すことで、それをもう一度自分の中で考えることができますし、それが次の学びや行動につながっていきます。たとえ将来アーティストにならなくても、芸術に触れた経験は、社会の中で生きていくうえで大切な学びになります。今回の体験が、子供たちにとって成長につながる一歩になることを願っています。

(取材・執筆:八巻 綾)

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