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講師からのメッセージ

盛田 麻央/宮里 直樹

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講師からのメッセージ

盛田 麻央/宮里 直樹

「自分の力で表現した」経験は、
人生のあらゆる場面での
自信や勇気の元になる

オペラ

ソプラノ歌手

盛田 麻央

テノール歌手

宮里 直樹

盛田麻央:国立音楽大学卒業、同大学院修了。パリ・エコール・ノルマル音楽院首席、パリ国立高等音楽院修士課程を最優秀で修了。第12回東京音楽コンクール声楽部門第2位。二期会『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナ、『魔笛』パミーナ、小澤征爾音楽塾及び新国立劇場『子どもと魔法』等多数出演。国立音楽大学非常勤講師。二期会会員

宮里直樹:東京藝術大学首席卒業、同大学院修了。ウィーン国立音楽大学にて学んだ後、渡伊。第10回東京音楽コンクール声楽部門第2位(1位なし)並びに聴衆賞受賞。日生劇場『ラ・ボエーム』ロドルフォ、二期会『ファルスタッフ』フェントン、新国立劇場『ばらの騎士』テノール歌手等で活躍。2025年第34回出光音楽賞受賞。二期会会員

―「チームアップ!オペラ『泣いた赤おに』」のワークショップでは、どんな体験ができますか

盛田 

参加する皆さんには私たちと一緒にオペラの舞台に上って、演じたり歌ったりしてもらいますが、今回の演目『泣いた赤おに』は子供たちも深く共感できるお話ですよね。音楽も親しみやすいので、きっとすごく楽しいと思います。

宮里 

よく知らない外国のお話ではなく、なじみのある絵本が基になっている分「あの絵本から登場人物が飛び出して、3Ⅾで動いて歌ってる!」という面白さも感じられるのでは。
だから、あらかじめ絵本を読んでから参加してもらえると、もっと楽しくなると思います。

盛田 

舞台美術の一部などの工作や舞台裏のお仕事体験・広報宣伝体験のコースもありますが、このような裏方の面からオペラに関わることでも発見があると思います。
私が特にすごいと思う裏方さんは照明。「照明が当たることで、舞台装置や私たち歌手の見え方がこんなにきれいに変わるんだ!」といつも驚きます。壮大なオペラの世界がそのような裏方の仕事によってつくられていること、皆さんはあまり知らないんじゃないかな。

宮里 

わずか2~3時間の公演のために、膨大な時間と人材を使ってオペラの世界をつくる…それは本当に神がかったことだなと思います。でもそんな気づきも、実際に体験してこそ分かることなんですよね。

―このプログラムでの経験を将来にどう生かしてほしいですか

盛田 

舞台で声を出した・歌を歌った…このプログラムで得た「自分の力で表現した」という実感や「自分はこういう表現方法を持っているんだ」という自信を、プログラムが終わった後もずっと持ち続けてほしいですね。そして、この経験が「あの時、舞台で歌えたんだから、これもきっとできるはず」「自分は舞台に乗れたんだから、このスピーチもできるかも」と、人生のさまざまな場で勇気を奮い立たせるきっかけになればと思います。

宮里 

せっかくの機会だし、まず「舞台」を楽しんでほしいなと。「これはやっちゃいけないんじゃないか」と縮こまるよりも目いっぱい楽しんで、思いっきりやった方がやりがいがあるから。それから、「ここで宮里さんと一緒に歌ったんです」という子が成長して音楽の道に進み、いつかまた同じ舞台に立ってくれたら嬉しいな、と秘かに夢みています。

―お二人はどのようにオペラ歌手になったのですか

宮里 

「オペラ歌手を志していた」というより、結果的にオペラ歌手になっていました。 専門の研修所に入ってオペラ歌手を目指す道もありますが、実際には「歌手としてデビュー→オペラ出演の依頼を受ける→オペラ出演経験がだんだん増える→そのうち『オペラ歌手』と呼ばれるようになる」というように、「いつの間にかオペラ歌手になっている」ものだと思います。
歌を始めたのは、挫折と偶然がきっかけでした。僕は元々、ヴァイオリニストになりたかった。でも高校3年生の時、思うようにヴァイオリンが上達せず「プロとしてやっていくのは無理なんじゃないか」と悩んでいた頃、たまたま歌の先生の前で歌う機会があり、そこで「ぜひ歌の世界に来い!」と言われて、思い切って歌に転向したんです。

盛田 

私は幼い頃から歌うことが大好きで、小学校から高校まで合唱に打ち込みました。バレエもやっていたので、体を動かしたり全身で表現したりすることも好き。だから音楽大学在学中はジャンルを問わず「声や体で表現する」ことがしたくて、ミュージカルなど さまざまな表現に挑戦しました。
その一つが学内でのオペラ公演。学生たちでオーケストラを結成し、先生が指揮や演出を担ってオペラの舞台をつくり上げます。「いろいろな人が関わることでこんなに素晴らしいものができる」というオペラの魅力を、その時に初めて感じました。

宮里 

僕も、実際にオペラの現場に入ってみることで「やっぱりオペラってかっこいいな」と思いましたね。豪華な衣装を着て、オーケストラが演奏して、大きな舞台で歌えるのは気持ちがいいし、たくさんのお客さんから拍手をもらえるのも嬉しい。オペラの経験を重ねるにつれ、その魅力にどんどんはまっていきました。

―保護者の方にメッセージをお願いします

盛田 

コロナ禍を経てきた今の子供たちは、大きな声を出す・大きな声で歌うことや、遠くに向けて声を発して何かを伝えようとすることを十分に味わっていないかもしれないし、お父さん・お母さんはそれに気づいていないかもしれない。ですから、ご自身が子供の頃には当たり前のように経験してきたそのような体験を、ぜひこのプログラムを通してお子さんに与えるきっかけをつくってみてください。

宮里 

家の中でゲームをするのも悪くはないけれど、外に出て何かに挑戦するのはすごく楽しいことですよね。過去に行われたプログラムでも、子供たちはみんな本当に楽しそうでした。ですから、お子さんが興味をお持ちなら、体験したらよいと思います!

(取材・執筆:小島綾野)

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